己の命運を知らずして蓄財を考えることなど到底不可能である
なぜ「錬金塾」で命運・占術の話をしなければならないのか?
これは、具体的な稼ぎ方以上に、非常に重要なポイントである。
白隠禅師の施行歌に、こんな一節がある。
今生富貴する人は 前世に蒔(ま)きおく種がある
今生施しせぬ人は 未来はきわめて貧なるぞ
利口(りこう)で富貴がなるならば 鈍なる人はみな貧か
利口で貧乏するを見よ
此世(このよ)は前世の種次第 未来は此世の種次第
富貴に大小ある事は 蒔く種大小あるゆへぞ
この世はわずかの物なれば よい種ゑらんで蒔きたまへ
たねを惜みてうえざれば 穀物取りたる例(たとえ)なし
つまり、良かれ悪かれ、今の人生の本質的な部分(命運)は、本人が前世において蒔いた種次第だと説かれている。
「命運」や「前世」と聞いた時点で拒否反応を示す人もいるだろう。まぁ、それはそれで致し方ない。その人が世の中の真理に気づくのが数十年遅れるだけの事である。
まわりを見渡せば、裕福な家に生まれたことで、それほど努力もせずに楽しく優雅に暮らせている人もいるだろう。
一方、本人がいくら努力しても報われず、不遇な暮らしをせざるを得ない人もいるだろう。
いずれにせよ、今世でそうなるような種を前世で蒔いた結果だということだ。
前世で良い種を蒔いた人は、本人が望まなくとも、富と名誉が勝手に集まってくる。
前世で良い種をまかなかった人は、本人が強く望んでも、富と名誉は逃げていく。
なので、どうやって財を築こうかと考えるより前に、そもそもの自らの命運を認識し、自分が財を築くにはどういうアプローチが妥当なのか、ということを理解したうえで、それに沿って行動する必要がある。
たとえ、財を築けるような命運ではなかったとしても・・・
実は、それでもやりようはある。
例えば、財運のある人と組んでビジネスを行い、自らはお金には目もくれず、淡々と自分の得意分野を極めていく。そして、それを財運のある人に紹介・宣伝してもらい、利益をシェアする。
本人自らお金の回収をするとうまくいかないケースは、こうやってお金を殖やしていく必要がある。
つまり、ひと工夫が必要になるということだ。
財運自体があろうがなかろうが、やりようによっては今世で財を築くことはできるのだが、そのアプローチ方法が人によって全く異なるということを認識することから始めなければならない。
財運のある友人が、ある方法で財を築いたとしても、全く同じ方法であなたが稼げるわけではない。
書店に並んでいる「稼げる」系の本を読んで、本当にそのまま稼げる人もいれば、稼げない人もいる。
従うべきは、人のアドバイスや書籍ではなく、自らの命運。
命運に逆らって動き回ることは、あまり賢明な策とはいえない。
決して長くはない人間の一生。
いかに早く自分自身の命運を知り、それに従った生き方をするか。
これが、この世を幸せに生きるためのキーポイントである。
そんな命運を非常に高確率で当ててしまう占術。
それが四柱推命なのである。